通信制高校って何?
通信制高校と聞いてもいまいちイメージがわかないという人も多いでしょう。
高校には全日制、定時制、通信制という3つの教育課程があり、通信制高校は通信による教育で学習する高校です。
全日制や定時制とは登校回数が異なるものの、卒業すると得られる「高校卒業資格」は、全日制、定時制と全く同じものになります。
つまり、通信制高校に通って、その後進学しなければ、最終学歴は高校卒業となるのです。
通信制高校が、他の高校と大きく違う点としては、毎日通学する必要がないこと、学年生ではなく単位制であること、留年制度はないことでしょう。
最近では、通信制高校の数も増えてきて、学習できるコースも多様化していることから、通信制高校の生徒数も増えてきていますよ。
通信制高校に通う人ってどんな人?
通信制高校に通う人ってあまりいいイメージがないかもしれません。
いじめなどで不登校になって全日制の高校に通えなくなった人、ひきこもりで外に出られないひと、発達上問題のある人、高校を中退してしまった人、学業不信で今通っている高校では留年してしまう人など様々です。
すでに、仕事をしているけれど、高校卒業の資格がほしいという理由で通信制高校に通っている社会人もいます。
また、芸能活動をしていて、全日制の高校に通う時間がないという芸能人の中には、通信制の高校に通っている人も。
スポーツ選手でも、アスリート活動や海外での遠征、試合などで高校に通う時間がないという人は、通信制高校に通っている場合もあるでしょう。
このように、通信制高校に通うようになった理由は人によって異なります。
ただ、通信制高校の場合、他の生徒さんと顔を合わせる機会があまりありませんので、どんな理由で通信制高校に通っていようとも特に問題はありません。
通信制高校のメリット・デメリット
通信制高校のメリットは、全日制や定時制高校と同じ高校卒業資格を取得できることでしょう。
社会人として働く場合、求人募集の条件として、高校卒業以上という会社が多いです。
高校卒業の資格があれば、その後の人生における選択肢も広がりますよ。
また、先ほどお話した通り、通信制高校には社会人になってから通っている人も大勢います。
仕事をしながらでも高校卒業の資格が取れるのはうれしいですね。
そのほか、全日制に比べて学費がやすい、留年することがない、通学の必要がないという点もメリットになります。
一方、通信制高校のデメリットです。
通信制高校は、全日制高校と違い、学習面、生活面においてほとんど管理されていません。
つまり自己管理をしなければ、勉強も進みませんし、単位を落としてしまうでしょう。
通信制高校では、全て生徒に任されています。
学習ペースも自分で考えて行うので、自己管理がきっちりできない人だと、途中でだらけてしまう場合があります。
自己管理に自信がない人は、通学の多い通信制高校にするべき。
通学した時に自分の学習ペースを学校の先生に確認してもらうこともできますよ。
通信制高校の選び方
通信制高校は、基本的には自宅で学習することになりますが、年に数回は面接指導であるスクリーニングを受けることが単位取得の条件になっているんです。
また、通学コースのある通信制高校もあるでしょう。
通学する頻度は、それぞれ学校やコースによって違いがあります。
通学頻度が高ければ、友達もできやすいですし、勉強の進み具合も先生に確認しやすいのでメリットも多いですが、行くのが億劫になる場合や、通学が大変な場合(家から遠いなど)長続きしない場合もあるでしょう。
無理なく通学できるかは選ぶときの大きなポイントになりますよ。
通信制高校にも私立と公立があり、学費はそれぞれの学校によってかなり異なります。
学校選びをする際には、どのくらいの学費がかかるのか?学費をきちんと支払えるか?はチェックしておきたいポイントです。
基本的に通信制高校の学費は、授業料+諸費用になります。
公立の通信制高校であれば、入学金がかからないというところもありますし、1単位の授業料が500円未満というリーズナブルな価格のところも。
逆に、私立の通信制高校の場合、入学金に数万円、授業料も1単位1万円かかるというところもあり、学費はピンからキリまでです。
さらに、私立の通信制高校では諸経費も高くなるので、注意してくださいね。
通信制高校では、無事に高校を卒業できるように、それぞれの学校で独自のサポートを行ってれます。
ただ、このサポート内容は学校によって違い、手厚いサポートを受けられる学校もあれば、ほとんどサポートがなく自力で頑張らなければいけないところもあるんです。
通信制高校では、基本的に自宅で学習をして、レポートを提出します。
3年以上の在籍で74単位を習得することが卒業の条件になりますが、自分の意志が弱い人はレポート提出を怠って単位がもらえない…ということも。
絶対に高校を卒業したいという人であれば、サポート内容がしっかりした高校を選んだ方が確実でしょう。
個人相談やスクリーニングを行ってくれる学校もありますよ。
人気の通信制高校
N高等学校
N高等学校は、数ある通信制高校の中でも総合力NO1と呼ばれています。
まだ新しい高校ですが、職業体験や課外授業の実施や、科目や授業数の多さには定評あり。
コストパフォーマンスが高く、通学コース、ネットコースと好きな方を選べます。
従来の高校教育のスタイルとは違って、自分の興味のあること、やってみたいことをチャレンジしながら、自分らしさを伸ばしていけるでしょう。
ただ、通学コースに対応しているキャンパスは、東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、大阪、福岡のみ。
地方住みの人は、通学コースは選べません。
NHK学園高等学校
公式:https://www.n-gaku.jp/public/sch/lp1904/
NHK学園高等学校は、NHKが1962年に設立した日本で初めての広域通信制高校です。
長い歴史と実績があるNHK学園高等学校には、他校にはない伝統と、独自の教育ノウハウがあります。
NHK学園高等学校の特徴は、NHK「Eテレ」「ラジオ第2」で放送されている「NHK高校講座」と連動したカリキュラムを組んでいること。
タブレットやパソコンにも対応している教育システムを導入することで、登校日数が少なくてもしっかりと学習が身に付きます。
学習コースはたくさんあるので、目的やライフスタイルに合わせたコース選択しやすいですし、全国の協力校により北海道から沖縄までスクーリング会場が充実している点も、通いやすいと評判です。
ルネサンス高等学校
ルネサンス高等学校は、全国から通うことができる広域タイプの通信制高校で、現在3500名の生徒が在籍している人気校といえるでしょう。
卒業率は9割以上と非常に高く、指定校推薦も400校もあります。
スクリーングは最短4日間でOKなので、通いたくないという人には非常に魅力的です。
レポートは、タブレットやスマホ、パソコンなどでもできるため、いつでもどこでも空いた時間に学習可能です。
仕事をしながら通っている人も多いですが、挫折することなく卒業できるような仕組みになっています。
クラーク記念国際高等学校
クラーク記念国際高等学校では、通信制高校ですが、通学スタイルやコースが豊富です。
全日型通学するコースもありますよ。
また、専門分野をきわめて即戦力となる知識、技術を学ぶことができるコースも人気です。
通学タイプ以外にも、web学習ももちろん可能です。
単位習得のための学習だけではなく、中学の復習プログラム、高校学習の基礎から応用、大学進学対策なども用意されています。
クラーク記念国際高等学校の最大の特徴は、進学実績が優れていることでしょう。
東京大学、京都大学、東北大学、大阪大学などの国公立の大学に合格している生徒がたくさんいます。
第一学院高等学校
公式:https://www.daiichigakuin.ed.jp/
第一学院高等学校は、主要都市を中心に全国に48のキャンパスを設置している通信制高校になります。
選べるコースは全部で13。
進学コースや専門職コースなどそれぞれの目標や、自分のライフスタイルに合ったコースを選びやすいでしょう。
また、最新のICTを活用して、中学の復習から、大学受験の対策まで1人1人の生徒に応じた学習サポートを行ってくれます。
キャリア教育への取り組みも行っている第一学院高等学校では、進路実績も生徒によって様々です。
特に進学実績が豊富で、ネット授業にも対応しているので、自分のペースで勉強を進めていけるでしょう。
トライ式高等学院
公式:https://www.try-gakuin.com/
トライ式高等学院は、家庭教師のトライでおなじみの株式会社トライグループが設立した通信制高校のサポート校になります。
ほとんどの都道府県にキャンパスが設置されているので通いやすいです。
このトライ式高等学院は、サポート校になるので、別途通信制高校にも所属する必要があります。
大学進学することを目標にしている方、引きこもりのサポートが必要な方にぴったりの学校であり、家庭教師のトライならえではの、丁寧な学習サポートを行ってくれます。
トライ式高等学院では個別指導で基礎学力を構築し、 1人1人に合わせて授業内容を設定。
将来の夢や目標の実現をサポートしてくれる存在です。
進学コースがメインで、進学実績も多数あるので、本気で大学進学を考える人にはぴったりの学校といえるでしょう。
通信制高校を卒業する要件
通信制高校を卒業するためには要件があります。
高校の制度は学年生と単位制がありますが、全日制高校の場合はほとんどが学年生です。
一方、通信制高校の場合は、単位制が導入されており、卒業要件としては、74単位以上の単位取得が必要となります。
最終的に卒業に必要な単位数を修得できればよいので、留年などはありません。
単位取得には、レポート提出、スクーリング、単位認定試験が必要です。
レポートは、学校に提する課題で、スクーリングは学校に登校して授業を受けること。
レポート、スクーリングの後、単位認定試験を受けて、合格すれば単位がもらえるという流れになります。
基本的に、テストの出題範囲はレポートが中心です。
年間で修得する単位数は自分で決めることができるので、1〜2年で単位をある程度取得して、3年次は大学進学の勉強をメインにするという人も。
ただ、1年で修得できる単位数には上限があります。
また、通信制高校は全日制高校と同様、3年以上の在籍が条件です。
通信制高校とサポート校との違い
通信制高校とサポート校は、なんだかとても似たようなイメージがありますが、実は全くの別物です。
通信制高校は高校卒業の資格を取得できますが、サポート校は高校卒業の資格はもらえません。
通信制高校は学校教育法によって、高等学校の一種と認定されていますが、サポート校は高校学校と認定されていないんです。
つまり、サポート校でいくら勉強しても、通信制高校に通っていなければ、高校卒業の資格はもらえないということ。
基本的に、サポート校は通信制高校の勉強の補助をする役割として利用する人が多いでしょう。
特に、大学進学を目指している人の場合、自分1人での学習では無理があると感じることがあります。
サポート校は塾や予備校のような位置づけなので、1人1人のスキルや目標に合わせた勉強を教えてくれますよ。
通信制高校の入学から卒業までの流れ
通信制高校に入学する前には、その通信制高校の入学基準を知ることが大切。
通信制高校では、中学校を卒業していること、卒業見込みであることが入学基準になっている場合が多いでしょう。
入学するには、新入学、転入学、編入学の3つの方法があります。
新入学は中学を卒業後に通信制高校に入学する方法であり、4月が入学時期となっています。
ただ、学校によっては、10月にも入学時期を設けている場合もあるでしょう。
入学時には、出願書類の提出と、入学検定料を納入して、入学試験を受けます。
入学試験では、書類、筆記試験、面接試験などがありますが、基本的には一般の高校に比べると合格率は高いでしょう。
無事に通信制高校に入学したら、卒業に必要な単位を取得し、スクーリングに参加し、テストを受けます。
卒業に必要な単位をすべて修得できれば、高校卒業の資格をもらうことができるのです。
通信制高校の就職への影響は?難しい?
通信制高校を卒業した後は、進学するか、就職するかの選択になるでしょう。
通信制高校は全日制高校に比べると、就職に不利になるのでは?と考える人がいますが、履歴書に書く際には通信制過程などと記載する必要はありません。
面接官に聞かれた場合には、正直に答える必要がありますが、通信制高校に通っていたからと言って就職しにくいということはありません。
ただ、面接官によっては通信制高校について詳しい知識がない人もいます。
そのような人の中には「通信制高校は勉強できない人がいく学校」という間違った認識の人がいるんです。
通信制高校にネガティブな印象があると、就職に不利になってしまうかもしれません。
通信制高校での就職を有利に進めるためには、就職先ですぐに使えるような専門的な知識や資格を得ることができるコースを選ぶことでしょう。
通信制高校の中には、そのように就職に役立つコースなども用意されていますよ。
中卒者と高卒者の就職率・求人数の違いなども書く
中卒者と高卒者では、就職率や求人数は異なります。
平成27年度に文部科学省が発表した「高校・中学新卒者の求人・求職・内定状況」では、高校新卒者の就職率は93.6%と非常に高いです。
一方、中学新卒者の場合は、就職率は34.2%と低い割合になっています。
この数値を見ても、高卒と中卒では就職率に大きな違いがあることがわかりますね。
また、求人数においても、高卒対象の求人数は約35万人あるのに対して、中卒対象の求人数は1548人しかありません。
中卒で就職をするというのは、非常に狭き門になっているのです。
就職をしたいのであれば、中卒ではなく、高卒の資格があることが有利になりますね。
そのためには、通信制高校に行き、高校卒業の資格を取得するのがよいでしょう。
通信制高校卒業後の進路は?
通信制高校を卒業した後の進路は、「大学・短大への進学」25%、「専門学校への進学」30%、「正社員として就職」25%の3つのパターンが多いでしょう。
また、これ以外にアルバイトやフリーター、無職になる生徒もいますが、そのような生徒は全体の20%前後です。
将来的に就職を優位にしたいのであれば、通信制高校を卒業した後、専門学校か大学・短大に入るのがよいでしょう。
専門学校に行けば、専門的な知識や技能を身に着けることができますし、資格、国家資格を取得できる場合もあるます。
大学を卒業すれば、就職できる会社の幅も広がりますし、得られる資格もより多くなるでしょう。
ただ、一部の人は通信制高校を卒業したものの、引きこもりやニート生活を続けているという人もいます。
そうならないためにも、自分の目標をしっかりと持って、通信制高校に入学し、勉強をすすめていくべきでしょう。
通信制高校の口コミ
@ashashlink 不登校だと、不登校が多い高校や通信制、定時制に進学する傾向にあります。 もちろん上記の学校も素敵ですが、私は普通の全日制高校に行きたかったので、ちょっとした裏技で全日制に合格しました。 通信制だと、わりと受験も柔軟に対応してくれるのじゃないかな…
RT @f_myk08: 高校1年生 女????です。 今年の11月から、通信制高校に通っています。 火曜日→先生と面談、 月1土曜日→スクーリング それ以外は自由登校って感じです。 みんなと沢山絡みたいです! よろしくお願いします! #不登校さんと繋がりたい
RT @iHmEd7a8jE24PhI: 私の弟 中2からタバコをはじめ 不登校やら バイク事故やらで 高2で退学させられて 通信制高校に通い 専門学校に行き現在は整備士 検査員の講習やらも受けたそうで 我が家の車も車検している 、、、何が言いたいかっていうと 不登校でもま…
通信制高校にしようか迷う 現在通信制高校の人どんなとこか教えてくれませんか? 厳しいのか緩いのかもわからんよ?? #不登校さんと繋がりたい #通信制高校
RT @_sk817: 岡くん雑誌で大学進学決まったって話はしてたけど、勉強も腐らず頑張ってて本当にえらい…ジャニーズの活動を頑張るために高校を通信制にし、大学では英語を勉強するために志望校を決め、無事に合格して大学生活を楽しみにしてる岡佑吏さんめちゃくちゃ良い子でしんどいな
RT @iHmEd7a8jE24PhI: 私の弟 中2からタバコをはじめ 不登校やら バイク事故やらで 高2で退学させられて 通信制高校に通い 専門学校に行き現在は整備士 検査員の講習やらも受けたそうで 我が家の車も車検している 、、、何が言いたいかっていうと 不登校でもま…
@tomonori0622 気にしてくれるのは有難いけどやっぱり自分の選択した道歩みたいしなぁ…… 通信制が悪いって言う訳では無いのに偏見持たれたり否定されやすいんよなぁ……?? いい高校に進学させたい説………
@kozakurakoume_n 通信制高校で制服でも私服でもOKのところがあって、 制服で来る子、私服で来る子、どっちもいるそうです。 小学校もランドセルでも、リュックでもいい所がありますし、 大人が制服やめる!ランドセル必須! とかじゃなくて、色んな選択肢を子供達が自分で自由に選べたらいいのになと思います??